NASAの装備品検査テストは、あまりに過酷なものだった。そのテストを耐え抜き、高い機能性をみせたのは、スピードマスターだけだった1.高温環境検査装置内をほぼ真空状態にし、温度を70度に設定後、時計を48時間放置。その後、装置内を室温に戻し、正しく作動するかをチェック。さらに内部を93度にまで上げ、30分放置して再確認する。
2.低温環境検査装置内に時計を入れてから内部の温度を−18度に設定し、4時間放置する。装置内の温度を室温まで戻し、動作をチェックを行う。これは装置内の気圧をほぼ真空状態にして行う。
3.気温・気圧時計を装置内にセットし、内部を真空状態に設定。温度を70度から−18度に下げ、45分放置。再度70度に引き上げ、40分放置。これを15回繰り返す。その後、室温で動作チェック。
4.相対温度20度〜38度の蒸気が満ちる装置内で、2時間かけて温度を70度に上げ、6時間放置。その後、16時間かけて温度を元に戻し動作チェック。この時、装置内の相対湿度は95%以上を保持。
5.酸素中気圧ほぼ真空で、酸素100%、気温70度という環境に設定された室内に時計を放置。その間に明らかな燃焼、有毒ガスの発生、部品や潤滑油の劣化が見られた場合、その時計は不合格となる。
6.衝撃専用の検査装置に時計をセットし、着陸時の衝撃を想定して時計に40Gの衝撃を11/1000秒、繰り返し6回かける。これを6パターンの姿勢で行い、その後正しく動作するかをチェックする。
7.加速度装置内に時計をセットし、333秒の間に時計の受ける重力が1Gから7.5Gになるまで加速していく。その後、さらに16Gになるまで加速。これを3方向から1回づつ行い動作チェック。
8.減圧検査装置内の気圧をほぼ真空状態にし、温度を70度まで上げ、1.5時間放置する。その後、さらに装置内の温度を93度にまで引き上げて30分間放置する。最後に動作チェックを行う。
9.高圧検査装置内を1.6気圧に設定した状態で、最低1時間以上放置。その後、高圧環境による時計の破損箇所がないかを調べ、正しく動作するかチェック。
10.振動時計を検査室内に固定し、5〜2000Hzまでの間で振動数を変億しながら、30分間にわたり振動を与える。この内容を6パターンの姿勢で1回づつ繰り返し、動作チェックをする。
11.可聴音ノイズ検査装置内に時計を入れ、40〜1000Hzの振動数の幅で130デシベルのノイズ音を当てていく。これを6パターンの姿勢で10分間づつ行い、その後、時計の動作チェックを行う。